健康コラム
Healthcare Column.

楽々! 免疫力向上計画

少しの体の不調のサインを見逃して、薬などで何とか乗り切って他人に迷惑をかけないようにしようとしていませんか?
薬で体の辛さだけを取ってもらってその場をのりきろうとしがちになると、それを繰り返すうちに、免疫が下がって戻らなくなることもあります。

こんな悩みはありませんか?


しっかり寝てもなかなか疲れが取れない
すぐに口内炎やヘルペスができる
風邪をひくとなかなか治らない
花粉症やアトピーがひどくなった
重要な会議などいざという時に体調を崩す

寒暖差の激しい時に体調を崩す

久しぶりに激しい運動をしたら風邪を引いた

一つでも当てはまると現代型免疫力低下の可能性があるそうです。
免疫低下を起こしやすいと言われている現代人。まずはその原因TOP5から探ってみましょう。

原因1.免疫力の大敵 「ストレス」

現代はストレス社会と言われています。2019年の調査によると、7割の人はストレスを感じているという結果が出ました。免疫にとってストレスは大敵です。
外敵から身を守る粘膜免疫に重要な役割を果たしている s-IgA (分泌型免疫グロブリンA)はストレスの指標としても使われ、この値が低くなると「ウイルスや細菌の侵入に対して無防備な状態」となり、感染症にかかりやすくなるのです。

原因2.睡眠不足からくる「睡眠負債」

睡眠負債とは睡眠不足が借金のように積み重なって、あらゆる不調を引き起こす状態のことです。睡眠は単に時間だけでなく、質も重要になってきます。しかし、睡眠時間だけを見てもこの100年で、日本人は約1時間半以上短くなっていて、現在も減少の一途をたどっています。4人に1人は睡眠の問題を抱え、単なる睡眠不足だけでなく、生活習慣病になりやすく、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼします。

原因3.スマホなどによる「姿勢の崩れ」と「呼吸」の問題

パソコンやタブレット、スマホの普及による心身の問題があります。その一つが姿勢です。 スマホを使っているときに、目が疲れやすい、身体が疲れやすい、やる気が起きないといった症状がある人は姿勢にあるかもしれません。すると本来緩やかなカーブを描くはずの頸椎が徐々に真っ直ぐとなり、放っておくと首や肩の凝り、頭痛の原因になるだけでなく、自律神経が乱れ心身の不調を呼び起こします。
それと同時に呼吸にも影響を及ぼします。背中を丸め前に出ている姿勢は、肺を圧迫してしまいます。そうすると呼吸が浅くなり、低酸素状態になりやすくなり、注意力や記憶力、集中力などが低下してしまいます。また自律神経が乱れ、呼吸が浅くなることで、交感神経が優位になり、緊張状態をもたらします。

原因4.食生活の欧米化

最近になって、食生活の欧米化による腸管免疫の低下が指摘されています。その原因として考えられているのが小麦に含まれるたんぱくの一種であるグルテンです。
グルテンによってリーキーガット症候群を発症する人も増えました。「リーキー」は「漏れている」、「ガット」は「消化器官、腸」という意味で、日本名だと腸管漏洩症候群と言われ、腸のバリア機能が弱い人が増えました。
そのため、細菌や植物などが体内に漏れ出し、食物アレルギーや慢性炎症を引き起こしてしまいます。驚くことに現代の日本人は、程度の差こそあれ約70%の人がこの状態になっているという報告があります。多くの日本人が免疫システムに何らかの問題を抱えているのです。

原因5.運動不足からくる運動機能低下

以前から運動機能不全が高齢になるほど深刻な問題になっていますが、コロナ騒動によって感染リスクの高いお年寄りが家に閉じこもることが増え、運動する機会がますます減ってしまいました。結果として高齢者の更なる運動機能の低下を引き起こし、心身の不調をもきたす人が増えています。コロナ騒動は高齢者から運動と社会参加の機会を奪ってしまったのです。

免疫力は、ウイルスや細菌などの病原体やがん細胞と戦うのに重要です。そのため免疫が低下すると気管支炎や肺炎、膀胱炎、中耳炎などの感染症にかかりやすかったり、がんになりやすかったりするのは想像できると思います。
しかしその他にも様々な病気を引き起こしてしまいます。皮膚のトラブル、アレルギー、関節リウマチ、動脈硬化や気象病、うつ病なども免疫低下と関係しています。いつの間にか困った症状が起きているのは、免疫低下と密接に関係しているのです。

それでは免疫を上げるためにはどうしたらいいのでしょうか。
早速ですが、免疫力にそのまま直結する腸ケアの観点から、免疫をアップする5つのルールを見てみましょう。

対策1.主食で食物繊維やビタミン、ミネラルを摂る

麺類やパン類よりご飯。ご飯なら白米より玄米やもち麦などを含む雑穀を混ぜたものを食べましょう。雑穀や玄米には、ミネラルからビタミンまで豊富に簡単にとることができます。

対策2.食事は楽しくそして同じ時間に

食事の時間がずれると、腸内細菌のバランスが崩れて免疫低下やアレルギーのリスクも上がります。特に夕食は20時まで食べましょう。また、食事は何でも話せる人と楽しく食べることも大切です。

対策3.水分は点滴飲みする

水分が足りないと便秘になり、腸が元気をなくしてしまいます。水分は一度にガブ飲みしてもほとんどが腸を通り抜けて排出されてしまいます。ちびちびと点滴のように飲みましょう。糖分やカフェインを含まない、麦茶や白湯などがお勧めです。

対策4.発酵食品を摂る

納豆や味噌汁、自家製漬物やヨーグルトなど積極的に食べましょう。また、自家製の塩麴や醤油麹、味噌などを使えば、いつでも簡単に発酵食品を食べることができ、美味しい上に免疫アップや疲労回復整腸効果も高く望めます。

対策5.たんぱく質と食物繊維を摂る

体の基本となるたんぱく質、腸のお掃除をしてくれる食物繊維を摂ることで、腸からどんどん元気になります。

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※当記事は弊社発行誌『イキイキ生活通信』に掲載された内容を再載しております。

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