「人の名前が思い出せない」、「簡単な漢字が書けなくなった」、「『その話、この前も聞いたけど…』とよく突っ込まれる」ことは、普段の生活でよくあることです。しかし今、高齢者だけでなく、三十代や四十代の働き盛りでもこういった「物忘れの悩み」が急増中です。中でも高齢者の認知症患者の急増は深刻な問題です。
65歳以上の方のうち2012年には462万人で予備軍と言われる軽度認知障害の方(約400万人)を含めると高齢者の四人に一人は認知症であることが判明しました。まだまだ増え続け、2025年には675万人にまで上昇してしまう予想が立てられています。
一般的な理由としては、平均寿命が高くなったこと、核家族が増えて独居老人が増えたことなど、さまざま言われていますが、それだけなのでしょうか。もちろんそれらが原因の一つではあると思いますが、長生きをしている方でも認知症とは全く無縁で、しっかりと過ごしている方がたくさんいらっしゃいます。
認知症が増えている本当の原因は「口にするもの」が大きく関係していることが分かりました。日本人の食生活は、この百年で大きく変わりました。米、味噌、野菜を中心に食べていた時代から、小麦、肉、乳製品を口にすることが多くなり、確実に欧米化が進んでいます。食事の変化に身体の消化がついていくことができず、食事によって生じた未消化物や毒素が認知症の原因物質となっています。何処にいても何でも食べることができる時代ですが、脳のためには食べ物をしっかり選んで口にすることが大切になります。まずは基本を押さえてみましょう
手抜き料理(加工・冷凍・遺伝子組換え食品)
私たちがいただいているのは、栄養素だけでなく、生きるために必要な活力そのものをいただいています。逆に加工食品や遺伝子操作された食品、冷凍食品などには気や活力は存在しませんし、電子レンジを使った料理は気や活力が破壊されてしまいます。大切なのは、手を加えること。手抜き料理は記憶力低下の大元です。
1日1食でもいいので、新鮮な食材を使って手作りした食事をするように心がけてください。難しい料理をする必要はありません。新鮮な食材であれば、シンプルな料理でよいのです。
残り物(酸化した油・時間がたった料理)
脳を元気にしたい時に食べてはいけないのが残り物です。残り物を食べて元気になりますか?せっかく新鮮な野菜を使って調理したものであっても、時間が経ってしまうと気や活力は皆無になります。
とくに油を使ったものは次の日は食べないようにしましょう。油はすぐに酸化してしまうので、消化が悪くなり体内で毒素になってしまいます。この毒素は身体を害する根本原因です。日本人に多いと言われているアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症などの原因となります。
白砂糖(ジュース・白砂糖を使ったもの)
砂糖が脳の栄養になることは一般的にも知られています。頭を使い過ぎた後で、甘いものを口にすると頭がシャキッとする感覚を持った方は多いと思います。ただ白い砂糖は、糖分としては純粋なのですが、精製の際に栄養分が削がれてしまっています。食べすぎると未消化となり、体の中に炎症を引き起こします。まずは腸に炎症を起こしてしまうわけですが、それは腸だけに留まらず皮膚や血管そして脳にまで影響を及ぼすので注意が必要です。
砂糖が炎症を引き起こす筆頭の食品ですが、ジュース等に含まれるぶどう糖果糖液糖や人工甘味料なども多くの食品や飲み物に入っているので注意しましょう。
※当記事は弊社発行誌『イキイキ生活通信』に掲載された内容を再載しております。
[戻る] / イキイキ生活通信読み物一覧へ