イキイキ生活通信/読み物
Immunity & intestinal environment

免疫は腸内環境から
マスク・手洗い以外にもやっておきたい予防対策

新型コロナ感染の不安が高まる中、感染しないための免疫とその鍵を握る腸の関係を特集しました。
できる対策は万全にして、必ず乗り切りましょう!

(1)お腹(腸内)を温める食材で、善玉菌を優位にしよう!

▼腸内温度が免疫力の鍵を握る!

腸の中には約100兆個もの腸内細菌が棲みついています。その種類は善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つに分けられ、常にバランスをとり合っており、腸内で善玉菌が活発になると日和見菌と共に、腸に届く食べ物を発酵させ有益な栄養や免疫細胞を生み出します。しかし悪玉菌が多ければ、逆に腐敗させ体内を回る毒を排出、身体の免疫力を低下させるのです。

善玉菌が増殖する最適の体内(腸内)温度は36~37度。それに対して悪玉菌は低い温度でも活動出来てしまいますので、免疫を高めるには、腸内温度を常に高くキープして、善玉菌にたくさん働いてもらわなければならないのです。

ちなみに腸内を冷やす大きな要因として挙げられるのは実は食べ物。
アイスや冷たい飲み物の取り過ぎはもちろん要注意ですが、トマトやきゅうりなどの夏野菜や柿や梨などの果物、乳製品などは内臓を冷やすと言われています。
一方で、生姜やニンニク、唐辛子等の食材、納豆やキムチなどの発酵食品は腸を温めてくれます。

(2) 検温で、自分のベスト体温を把握しよう!

▼低体温になると、解毒機能が低下!

低体温という言葉自体はよく知られていますが、それは、単に体温が低いことだけを示すものではありません。人間の体温は下は35度5分、上は37度5分の間であれば正常で日々変化します。コロナ禍の今は体温をはかる機会が多いですが、熱だけでなく、血圧を計るように毎日の変化を記録し、急な体温低下に注意してみましょう。
まずは自分の平均的な体温を把握、それと比較して体温が1度程度下がる日があったら、それは免疫機能の中でも特に重要な「解毒機能」が低下していることを意味します。ウイルスは体内に入っても、それをやっつける力さえあれば怖くありません。常に自分の体温に注意して、下がらない(36度以下にならない)ように気をつけましょう。

(3) 腸内の乾燥対策として、水を毎日飲もう!

▼腸内の乾燥がバリア機能を低下!

空気の乾燥が進むと、皮膚や唇が乾燥しますが、実は腸も乾燥するのはご存じでしたか?
その原因はなんと小麦粉。日本人の腸は小麦の分解が苦手と言われていますが、特に焼いた小麦粉は腸壁にへばりつき、腸内の水分を奪います。それを外に流すためには、より多くの水分が必要なのですが、水分補給が減ってしまうことで、焼いた小麦が腸に長く停滞し、結果的に便秘など排泄トラブルの要因となってしまいます。

腸内が乾燥して起こる便秘は、炎症を起こすサイトカイン(生理活性物質)を増やし、同時に有害物質の侵入を防ぐ「腸管バリア機能」が低下します。クッキー、パン、お菓子などの食べ過ぎを控えるのはもちろん、しっかりと水分を摂ることが必要です。特にカフェインはせっかく摂った体内水分を外に出す作用があるので、常温の水や温かい汁物がおすすめです。

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※当記事はイキイキ生活通信139号に掲載された内容を再載しております。

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