イキイキ生活通信/インタビュー
boost one's immune system

専門家インタビュー/あなたを守る免疫向上生活

水野優香(みずのゆか)1974年4月12日山口県下関市出身。 オーストラリアにアロマテラピー留学。帰国後、"薬を使わない医療"と加圧トレーニングに出会う。さらには整体を学び、長年の経験と知識のもと、リンパ+加圧+整体+アロマを組み合わせた施術に辿り着く。現・水野式加圧アロマリンパサロン代表。
リンク:「水野式加圧アロマリンパサロンWEBサイト」

免疫を高めるにはリンパの流れが重要!
時間を見つけてこまめな水分補給を!

まず最初に、免疫を向上させたい、身体を守りたいと考える方に私ができるアドバイスは「毎日水を飲むことを徹底する」ということです。全てのケアはそれから、と言っても過言ではありません。

連日のように報道されている感染症対策ですが、その情報はマスクの使い方など、菌が入ってくることを防ぐ方法ばかりに偏っていた気がします。

感染症を含めて、病気になる人とならない人、治る人と治らない人がいますね。もちろん予防も大切ですが、その差は免疫力の違いでしかありせん。そのため、身体に入った菌はどこで免疫細胞に処理されるのか知っておくことは大切です。

基本的に体内に入ってきた異物は免疫細胞(リンパ球)が排除します。それが行われるのは、主にリンパ節(下図参照)であり、リンパ節は、身体のいたる所にあるものです。例えば喉の奥の扁桃(へんとう)も有名で、風邪を引いて喉が痛くなるのは、そこでウイルスと免疫細胞が戦っている証拠です。

免疫が効率的に菌を処理するためには、リンパ管の中に菌の死骸(老廃物)が残らないよう、常にきれいに掃除しておく必要があります。本来、老廃物はマクロファージという細胞が取り込んだ後、一緒にリンパの出口である静脈へ流れ、便や尿として外に排出されます。ですが、普段、水を飲むのを怠っていると、リンパ液の圧力が不足して老廃物が溜まったままになり、免疫を働きにくくさせてしまうのです。

血液の圧力は心臓が作ってくれますが、飲む水の量が少ないと、リンパ管内に圧力が生まれず、老廃物の蓄積して、それが痛みや炎症として出てしまう他、がん化してしまうこともあるのです。

毎日の運動がリンパの流れを促進
ふくらはぎの筋肉運動がポイント!

たとえ活発に働く免疫細胞を持っていても、日によってその働きに差が出る場合があります。それは体温の違いです。免疫が働く熱というのは、お風呂などの外からの温度ではなく、筋肉を動かすことで高まる、身体の内側からのもの。それには筋肉に適度な負荷をかける必要があり、運動が健康によいと言われるのは、筋肉を動かすことで、深部体温が上昇して免疫が高まるからです。

たくさんある運動の中で、私が一番におすすめしているのはウォーキング。なぜなら歩くことでふくらはぎが刺激され、リンパ液を流す力がアップするからです。ふくらはぎの筋肉はリンパ液を押し出すポンプのように働きます。もちろん身体も温まり、まさに一石二鳥。ジョギング、サイクリングでもよいのですが、運動の強度が高く疲労が溜まりやすいので、リラックスしてできる公園散歩程度がおすすめです。

また夏の熱中症や感染リスクが心配な方は、室内で筋肉を動かすエクササイズを取り入れましょう。階段上りやスクワット、腕のダンベル運動でも構いません。「筋肉をつけないと…」という義務感ではなく「これが効いている!」と思う前向きな気持ちも、免疫向上に繋がります。

※当記事は2020年5月イキイキ生活通信136号に掲載された内容を掲載しております。

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