健康コラム
Healthcare Column.

血管弾力を高めよう

固くなった血管はいち早くケアを

血管は私たちの健康と寿命に深く関わっています。血管が運ぶ酸素と栄養素は、細胞の生存と機能に不可欠であり、その供給が滞ると身体は若さを保つことができません。

また、血管が健康でない場合、脳や心臓などの重要な器官に問題を引き起こす可能性があります。特に「動脈硬化」と呼ばれる状態では、血管壁が硬くなり、初期症状として冷え性や足先の神経麻痺などが現れます。

動脈硬化を早期に察知し、ケアすることは長生きのために重要なステップと言えるのです。

[激増する降圧剤服用者]

現在、日本では約2000万人の方々が血圧を管理するための薬を服用しており、これらの数は年々急増しています。これまでの30年間血圧管理のガイドラインが何度も改定され、それに基づいて薬の処方が増えてきたのが一因として考えられます。

しかし、薬の効果や副作用は、個々の体質や健康状態によって大いに異なります。特に、低血圧、めまい、疲労感、頻尿、性機能に関する副作用が報告されているため、薬だけに頼るのも考えところです。

しなやかで健康な血管のために

本来、血管はしなやかで弾力性があるものです。その状態を維持するためには、適度な運動やバランスの取れた食事は欠かせません。

運動においては、特に有酸素運動が血管の健康に有効です。有酸素運動は、心拍数が上昇し、より大きく血液が体内を巡ります。この際、血管を拡張する一酸化窒素も分泌されますし、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の酸化も防ぎます。 ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどご自分にあった無理がなく継続できる運動があるようでしたら、それが一番です。

また食事面においては減塩を目指すとともに、野菜・果物・フィッシュオイルの積極的な摂取が有効です。
ちなみにカリウムは体内の余分な塩分を排出する働きがあります。減塩を気にされる方はカリウムの多い食品、トマトやキャベツ、ワカメやバナナ等を程よく摂られてみてはいかがでしょうか。

もちろん激しい運動、過度な減塩、カリウム摂取は体に毒。ご自分の体調や健康状態に合わせつつ、無理のないようお気をつけください。優れたサプリメントの併用も効率的な手段としておすすめです。

※当記事は弊社発行誌『イキイキ生活通信』に掲載された内容を改編・再載しております。

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