青魚に含まれる有名な成分としてDHAやEPAがよく知られています。 健康には非常に有益ながら体内で合成できない成分のため、食事から積極的に摂る必要があります。
ちなみに推奨されている摂取量はDHAとEPAをあわせて1日1g(1000mg)。もっとも各年代においてこの目標値を大きく下回っているのが現状です。
効率的にDHAとEPAを摂ることができるのは新鮮な青魚のお刺身ですが、マグロの刺し身3~5切れ、秋刀魚の塩焼き1尾でも摂取目標量に達します。 とはいえ、毎日の食事に、ともなるとなかなか大変な量ですので、サプリの併用もおすすめしたいところです。
年齢を重ねると、脳の老化による記憶力低下や思考力の低下が気になります。
DHAは他の物質が通りにくい硬い脳の血管をすり抜け、脳細胞に到達することで、脳の情報伝達を担うシナプスの活性化につながることが分かっています。実際に、学術機関により、DHAの摂取によって加齢に伴って低下する「記憶力」「注意力」「空間認識力」を維持できると報告されています。
EPAもまた身体の様々な部分の炎症をおさえる効果があるため、脳ケアに効果的です。
美しい肌は女性にとって憧れの的です。しかし、加齢により肌のハリや弾力が失われ、シワやたるみが目立つことがあります。そんな時に注目したいのが、DHAです。
DHAは肌細胞の構成要素である細胞膜に豊富に含まれています。細胞膜は肌細胞の外側を覆う膜で、水分や栄養素を保持し、外部からの刺数や紫外線から守る重要な役割を担っています。DHAが細胞膜に含まれることで、肌細胞の強度や柔軟性がアップし、肌の弾力やハリが維持されます。
また、DHAには抗酸化作用があり、体内の活性酸素を抑える効果があります。活性酸素は、紫外線やストレスなどの外部からの刺潡によって発生し、肌の老化やシミ、くすみなどを引き起こす原因の一つです。DHAが活性酸素を抑えることで、肌の老化を防ぎ、透明感のある美しい肌を保つことができます。
最近は年齢を問わず、精神疾患を抱える人が増えています。研究によると、ストレスが続くことで、脳の神経細胞が傷つき、精神的なダメージの蓄積により、多様な精神症状や異常行動の原因となると考えられています。
最新の研究では、EPA+DHAという栄養素が、病気や注意久陥障害、双極性障害、自律神経失調症などの精神疾患にも効果があることがわかりました。
米国精神医学会では、週に少なくとも2回は魚を食べることや、EPA+DHAを同時に摂取することが推奨されています。
これらの栄養素を摂取することで、うつ病や不安障害の症状を軽減することができるだけでなく、注意力や記憶力も向上することが期待できます。
※当記事は弊社発行誌『イキイキ生活通信』に掲載された内容を改編・再載しております。
[戻る] / イキイキ生活通信読み物一覧へ