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2007年11月 1日

日本は米喰い人種の国なのです。

音と農に生きる現代の吟遊詩人/天波博文さん
彦の「コ」と姫の「メ」でコメ。
日本は米喰い人種の国なのです。朝食のパンをご飯に代えるだけで
日本の自給率は2%上がるのです。

地球の平均気温が0.5度上昇するだろうとのニュースがボクの耳に入ったのは初雪の降った二月初旬のこと。

初回『天波のエコひいき』の原稿をやっと送った頃でした。

平均気温が0.5度上がるその事実はきっと世界各地で様々な気象変動を起こし多くの人が悲しむだろうナ。と思ったボクは すぐさま宅配の出荷日に集まる生産者のみんなにそのことを伝えました。

「去年を上回る熱さがやって来るらしいから熱さ対策には十二分に気を配った方が賢明ですョ。それと農水相からの予測発表もあった様にコシヒカリ系のお米は温暖化の影響で20%以上の減収になるらしいですョ。」

2003年から続いている台風ラッシュや集中豪雨に何とか終止符を打ってもらい今年は今までの赤字を取り戻すぞと決意の矢先でした。 

梅と山桜が一緒に咲く遅過ぎて早過ぎる春の訪れひいきの2回目の寄稿が終わった4月1日。奇しくもどれみ村の村立19年を祝う日にです。

喜んで良いのやら?はたまたこの先の苦難を暗示しているのやら?意味深な台風1号の発生!まぁ何かのお知らせ...は確か。ボクは気を改め4月8日の『無為自然祭』に望みました。

国内で起こることはこの国の中で何とか出来るけど外からやって来ることはこの国の判断だけでは容易にはいないことを何故か知っているボクはこの日はまず海に感謝そして山に感謝の順で祈り自らを忘れ不知火海の自然と共鳴して大声で歌いました。

その甲斐があってか!イキイキ生活通信の66号がライトなスタッフファンの皆さんの手元に届いた七月。大型台風4号と下旬には5号が熊本をついに通過しました。

1エリアだけが記録的な集中豪雨に見舞われたもののわれ等生産者チームへの影響は路地栽培でのキュウリ・ナスピーマンと言った果菜類に多少の被害を被っただけで奇跡的小被害で済んだのです。

特に稲や蓮根や柑橘類はこの時期の着花いかんで収穫量に大幅な増減が生じる為不安を募らせていましたがこちらも何とか最小限の被害で切り抜けてくれたのです。

「ヤッターヤッターヤッターマン」 (ふる~い!)

とこどっこい!確かに1年間分の降雨量は降らせたかも知れませんがエコひいき4回目の原稿を早々と書き終へ もうお盆も過ぎ夏も終わりと言う時です。

日本中を覆った熱帯性高気圧74年ぶりの最高気温が埼玉熊谷市と岐阜多治見市で観測記録されたのです。

何と!40.9度 各地でも新記録を樹立した8月16日。それこそボンネットの上で卵焼きが作れるほどの近代日本で1番熱い夏でした。

結局台風での被害は最小限で済んだもののその後は全く雨が降らないと言う熱波・干ばつ状態に悩まされ蓮根も稲も高温障害にかかり南九州では9月半ばの時点で残念ながら30%強の減収となってしまいました。

あ~ぁ.........もったいない。

今まで変わらなかったそれも命あるモノの生存への共通の条件平均気温が0.5度上ったことを実感した瞬間でした。

ツクツクボウシが食欲の秋を囃し立てて鳴けば日中は連続真夏日を未だ記録更新中の熊本の神無月。それでも朝夕の冷え込みはヒグラシの声が心に染み創作意欲に湧く芸術の秋です。

今年も余すとこ100日を切り『天波のエコひいき』も今年最後の5回目を迎えました。書きながら早々に今年を振り返ってしまいましたが地球温暖化を枝葉とした環境問題によってどうやら人類は近代文明にブレーキをかけざるを得ない深刻な状況が近付いている様です。

ボクはブレーキを駆けるのに賛成ですし早期軌道修正を願いますが果たしてこれから先進国の仲間入りをしたいと経済発展に躍起になっている中国・インド・インドネシアに代表されるアジア諸国がブレーキを駆けれるだろうか?到底無理だと考えるし現にピークオイルが騒がれている背景には アジアの石油消費の急激な拡大により需要と供給のバランスを崩し世界中の石油の高騰につながっているのです。

バイオエタノールやバイオマス太陽光発電に風力発電水素エンジン等々と代替えエネルギーも出来てることは確かです。

しかしそのことだけで楽観視している人がいるのでしたらもうとっくにこの世は理想のエコ社会を築けていることになります。

発明でも発見でも そして自然農法であれ有機農法であれ例えそれがどんなに優れもので人や環境に役立つ事であっても現実社会に広がり定着するには膨大な時間とコストがかかり計り知れない人々の人生が費やされていくのです。

そして それが歴史なのです。

現在世界の人口は66億3千万人。

こうしてる間にも人は生まれ40年で2倍にも増えるスピードで止めどなく増え続けています。

因に少子化の日本では予想より2年早い2003年から人工が減少し始め毎日2975人生まれ2992人が亡くなられています。総務省の人口推移では年々ペースを加速し2055年には9千万人を下回る予測です。

しかしデーターは確かに何かを物語ってくれますがその通りに行かないのも世の常でありデーター通りだとしたら今年の様な最高気温の新記録などあり得ない訳ですからネ...。

まぁどんな時代であっても大切なことは知性と感性を常に磨き時代の潮流に柔軟に対応してゆくのか!時代をもリードし自然と共生し得る新たな生き方に日々身を投じてゆくのか!はたまた「その時が来たら考えるワ」と駆け込み乗車的な選択肢は色々ありますがボクは2番目の時代をもリードするを断然選択します。そうでなければ平成元年に有機野菜の宅配ネットワークどれみ村なんて立ち上げている訳ありませんョネ!

ライトなスタッフファンの皆さんにとって今年はどんな年でしたか?。

中越地震・年金問題・総理辞任劇は国内のことお隣り中国では異常気象と度重なる台風上陸の被害で歴史始まって以来の被災者が既に2億人を突破しています。

地球上では1年間に6千万人の人が命を亡くし1億4千万人の人がこの世に生を受けます。全ての問題の根幹と言ったら身もふたもないのでしょうが人口増加による自然破壊や食物連鎖の崩壊を続ける限り地球上の動植物だけでなく人類そのものにも危機的状況が訪れるのは火を見るより明らかさて民主主義の御旗のもと世界の賢者は一体この先どんな打開策を打ち出すやら!万物に負をかけない人の生き方なんて本当に見つけられるのか?その日が来るまで ボクは今まで通り美味しさに香る旬のパワーある有機野菜と人の温もりのある農産加工品そして歴史ある自然農法玄米を熊本の農職人さん達と響働し箱に詰め送り続けてゆきます。

だってそれが『天波のエコひいき』な食行なのですから。

今回は一寸ネガティブな話題が多くてごめんなさい。
エゴでないエコな心が笑顔の種になり地球上の全ての人に届くと良いのにネ!
では良いお年を!来年も 玄氣な皆さんに逢えます様に。

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