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2007年7月 1日

自然と共に生活する暮らし


音と農に生きる現代の吟遊詩人/天波博文さん

自然と共に生活する暮らしが
新鮮で玄氣な音楽と野菜も届けてくれる

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どこまでもの 青い空を 雲が一人占めして泳いでる。
そんな青空の中心は あまりに真上過ぎて
ず~っと見つめることが 出来ないほどの「夏」。

そんな夏の陰に入ろうと 大きな麦わら帽に隠れ 無心に草を引くボク。
山から無数のセミの声が ピンクノイズとなって 耳に音の壁を作ります。

*ニィー ミーン ジィ~*
この瞬間 この世界には 秒や分と言った単位の時間枠は必要ありません。

鳥達の声に次々と励まされ 山々に木霊する お昼のサイレンが聞こえるまで
ただ黙々と汗との対話です。

「お母さん!腹減った~。」 「ハィハィ もうすぐお蕎麦が茹で上がるょ。」
「ありがとう! 三つ葉摘んで来たョ その前に冷たい番茶一杯!」


夕方は山陰に傾く日の光と 温度差を二の腕に感じ 学校から帰って来る
子供達のボーイソプラノに ボチボチ片づけを始めます。
ススキの根株やヨモギの根に枯れ草をかけ 火を着けます。

始めは木の芽の様に 赤く燻っている煙りも 夕山から吹き下ろす風に
誕生の息吹を吹き込まれ 白龍の様に凛々しく 大空へ昇ってゆきます。

その頃には耳鳴りの様に 聞こえていたセミの声も いつしかおさまり。 
ヒグラシとカラスに誘われ棚畠を下り 家路に着きます。

勝手口の戸を開けながら
「お母さん!夕飯は何...」と言いかけて飲み込みます。
どうやら どれみ村の村明さんとの電話中。
小耳に挟んだ感じでは ロメインレタスの料理法を 訪ねられている様子でした。

息子もテニスの部活で遅いし ボクは息子の帰りを待ち 庭の「火談」にイスを置き
夕暮れを一人占めする 徳をもらってニヤニヤです。

おっとっといけない! ライトなスタッフファンの 皆さん お元気でしたか?

こちら熊本では山に自生した 紫陽花も合歓の花も 温暖化のせいなのでしょうか
いつもより瑞々しさに欠ける咲き方でしたが そちらはいかがでしたか?

第三回のテーマも決めず書き出してしまった 『天波のエコひいき』ですが
ライブな感じが良いので このまま進みますネ。

さて 前文の解決が済んでいませんので もとい!。
夕暮れを一人占め......に続き。こんな至福の時に決まってやることがあります。

それはギター弾きとしては 控える行為なのでしょうが ナイフで竹の箸を削るのが
とっても大好きなのです。

三年以上の乾燥した竹を 最初は角を大ざっぱに 勢い良く削り落とします。
大体の形とカーブが見えたら力を抜き 削ると言うより こするくらいの感じで
竹を回し細かく手数を増やし姿形を整えてゆきます。

もちろん大切な指ですから 最善の注意を払います。
その緊張感と無心の開放感に 夕暮れを支配する 森の精霊たちが集まって来ます。
「オ前 其レ好キダナ。」

「うん。ナイフを持って何かを削っていると 何んだか落ち着くのさ学生時代 ボクの鉛筆は
 いつも先が尖ってたョ。」

「何ンダカ オ前 インディアン見タイダナ。」

「そうなんだョ。きっとその筋の血が流れているんだろうネ。でも この箸の削り方は
 富士山で暮らしていた頃 道志村にある「日の出屋」と言う茶屋の爺ちゃんに
 見様見真似で習ったのさ 爺ちゃんは皇族使用の竹箸を納めている人で カッコ良かったぜ!
 それは数分もかけずに ササッと焼き印まで押してくれるんだから。」

「オ前 コノ土地好キカ?」

「うん好きだョ。 それに焼き印こそ押してないけど スマートでエレガントな この竹箸は やっぱり
 日本一の竹の産地 ここ球磨川の竹じゃないとネ。」

八時近いのに空にはまだ有明海からの薄日が 雲の反射でしらっとしています。
でも 流石に足下は暗く田んぼ沿いの急な坂道を 口笛を吹いて登って来るのは
息子の日和歌(ニチワカ)です。門を開け ボクを見つけると

「ただいま今日の夕飯なに?」
そう言いながら
「ただいま お母さ~ん!ハラ減ったょ~!」と
どこかで聞いた様なセリフを大声で発していました。

今晩の夕飯は黒米入り玄米とジャガ芋と人参の味噌汁。
定番の切干し大根の煮付けとヒジキの煮付け。 それに 日和歌お気に入りのキュウリの塩揉み。
ボク等二人は上げたばかりのナスのヌカ漬け。

そして 野菜たっぷりのビーフンに地鶏の空揚げを
大葉の千切りとまぶした天波即興のメインディッシュです。
「いただきま~す。」
ちょっと突然 話は横路にそれますが『胡麻の花』と名付けたボクの新曲があって
その歌詞の中に こっそり秘めたメッセージ......。

♪遠慮なんかしなくて良いさ ボクの為になら
 come'on come'on come'on it' a lucky mouth♪と言う
下りがあります。 この英語の部分に『天波のエコひいき』
のメッセージが凝縮されているので ライトなスタッフファンの皆さんには 特別 
こっそりと ご紹介しますネ。

実は 天波得意技の高次元なダジャレなのですが come'onのcomeはローマ字読みでコメ。
onは上とか根拠に基づいての意。即ち「米に基づけ」となり
it' a lucky mouthを意訳するとなんて幸運な口となります。
更にここからが高次元なので皆さんも実際に口に出して 
ボクと一緒に 外人になった様な気分で三便言って見て下さい。

さぁ!良いですか?

♪イッツア ラッキー マウス
♪イッツア ラッキー マウス
♪イッツア ラッキー マウス

どうですか?察しの良い人は解ったんじゃないですか?
もう一度繰返しましょうか。

♪イッツア ラッキー マウス
♪イッタ ラッキー マウス
♪イッタ ダキ マウス...。

どうですか?(笑い)

高次元な音霊でしょ。
因にボク等は米を「主食」と当たり前に呼びますが 世界の言語には 主食に相応しい
言葉も概念も見当たらない

そうです。稲は作物の中でも土壌エネルギーの換算率が最も高く 世界中の広範囲で栽培が可能です。

それに保存もききますし 玄米は体内の毒を86%も廃毒出来るのですから 
これこそ循環型のエコひいきな宝物と言えます。

おっととっと! 横道も
かなり細かい路地に入ってしまいましたが「エコ路地」の お後がよろしい様で...(笑)。
ともかく今回は 時代を エコへとつなぐ大切な「箸渡し』になるのが玄米と言うことで 
また次回 玄氣なみんなに逢えます様に。

ボクはアレルギー体質だから エコロジーを応援します!。

投稿者 right : 14:27 | コメント (0) | トラックバック